10月もエアコンを使う人増加中!夏の終わりにやるべき『エアコンの夏じまい』3つの手順とカビ対策

10月になってもエアコンを消せない!?冷房シーズンの長期化と新しいリスク
近年、「秋になってもなかなか涼しくならない」「10月に入っても冷房をつけっぱなしにしている」と感じるご家庭が増えています。

調査データによると、全体の約7割(69.6%)の方が「エアコンを使う期間が年々長くなっている」と実感しており、さらに約3割(28.7%)の方が「10月に入ってもエアコン(冷房)を使用している」と回答しています。地域によっては10月でも夏日が続き、秋になってもエアコンが手放せない環境が当たり前になりつつあります。
しかし、長期間にわたって冷房をフル稼働させた結果、エアコンの内部では目に見えない致命的なトラブルが進行していることをご存じでしょうか?
冷房を使用した後のエアコン内部は、結露によって湿度100%に近い状態となり、カビや細菌にとって絶好の繁殖温床となります。この汚れや菌を放置したまま冬の暖房シーズンを迎えると、お部屋中にカビの胞子や不快なニオイを撒き散らすことになってしまいます。
そこで今、夏の終わりにエアコンをリセットする新習慣『エアコンの夏じまい』が注目を集めています。
本記事では、冷房シーズン終了後に行うべき「エアコンの夏じまい」の具体的ステップから、ご家庭でできる限界、そしてプロによるエアコンクリーニングが必要な理由まで、空調のプロの視点から分かりやすく徹底解説します。
1. 『エアコンの夏じまい』とは?なぜ今必要なのか
『エアコンの夏じまい』という新習慣
「エアコンの夏じまい」とは、夏場の冷房シーズンが終わる時期(9月〜10月頃)に行うエアコンのメンテナンス作業のことです。
エアコン内部に溜まった湿気やホコリ、カビの元を取り除き、清潔な状態で冬の暖房シーズンへと引き継ぐための準備を指します。
「夏じまい」という言葉自体の認知度はまだ約6.0%と高くありませんが、その作業内容を説明すると約7割(67.6%)もの人が「ぜひ実施したい・行いたい」と回答するほど、潜在的ニーズが極めて高いお手入れ方法です。
暖房をつけた瞬間の「あの嫌なニオイ」の正体
冬、久しぶりにエアコンの暖房スイッチを入れた時、「モワッとした埃っぽいニオイ」や「カビ臭さ」を感じた経験はありませんか?
実に暖房使用者のおよそ2人に1人(44.3%)が暖房使い始めの嫌なニオイを経験しています。
このニオイの主な原因こそが、「夏の間に内部で繁殖し、そのまま秋に乾燥・放置されたカビや皮脂汚れ、ホコリ」です。冷房運転時に発生した水分とホコリが熱交換器や送風ファンに付着し、秋の間にカビへと成長。それを暖房の温風によって一気に部屋中へ吹き出しているのです。
カビのリスクを知っていても「内部ケア」をしている人はわずか
「冷房を使った後のエアコン内部は、結露でカビが発生しやすい」ということ自体は、約7割(71.8%)の方が認知しています。
しかし、シーズン後に行われているお手入れの実態を見ると、
- フィルターの掃除:59.0%
- 内部の掃除(市販スプレー等):13.7%
- プロへのクリーニング依頼:4.2%
- 特に何もしていない:26.5%
となっており、フィルター掃除止まりで、最もカビが繁殖している「エアコン内部」までケアできている人は極めて少ないのが現状です。
2. プロが教える!ご家庭でできる『エアコンの夏じまい』3つのステップ
冷房の使用頻度が減り、秋の風を感じるようになったら、本格的な冬を迎える前にご家庭で「エアコンの夏じまい」を実施しましょう。今日から実践できる3つのステップをご紹介します。
【ご家庭でできる「夏じまい」3ステップ】
[STEP 1]送風運転(または内部クリーン)で内部を完全乾燥
[STEP 2]フィルターのホコリ吸引&水洗い・陰干し
[STEP 3]エアコン本体(外観・ルーバー)の拭き上げ清掃
【ステップ1】送風運転で内部の水分を徹底的に飛ばす(最重要!)
冷房運転中のエアコン内部(熱交換器)は、キンキンに冷えた缶ジュースの表面と同じように、大量の水滴(結露)が付着しています。冷房をオフにした後、そのまま放置すると水分が残ってカビが一気に繁殖します。
- 実施方法:晴れた日に「送風運転」を3〜4時間程度行います。(リモコンに「送風」がない場合は、冷房の最高設定温度[30℃など]で運転すると送風状態になります)
- 機能がある場合:「内部クリーン」や「内部乾燥」機能がついている機種は、必ずその機能をオンにして稼働させてください。
※送風運転を行う際は、一時的に内部のニオイが部屋に広がる可能性があるため、窓を開けて十分に換気しながら行うのがコツです。
【ステップ2】フィルターのホコリ除去と正しい水洗い
フィルターにホコリが溜まっていると、空気の流れが遮られて電気代が高くなるだけでなく、ホコリがカビの栄養分になってしまいます。
- 掃除機で表面のホコリを吸い取る:フィルターをセットしたまま、表側から掃除機をかけます。(外してから吸うと裏側にホコリが落ちてしまいます)
- 裏側からシャワーの水で洗い流す:水洗いは「裏側から表側」に向かってシャワーを当てると、目詰まりしたホコリが綺麗に落ちます。
- しっかり陰干しして乾燥させる:濡れたまま取り付けると雑菌繁殖の原因になります。風通しの良い日陰で完全に乾かしてください。
【ステップ3】本体表面と吹き出し口の拭き上げ
エアコンの吹き出し口(風が出てくる羽の部分)や本体の上部は、お部屋のホコリが溜まりやすい場所です。
- 固く絞った柔らかい布で、本体上面や吹き出し口の汚れを拭き取ります。
- 吹き出し口の奥に見える黒いポツポツとした汚れはカビです。無理に奥まで指や柄の長い棒を突っ込むと、中のファンやルーバーが破損する恐れがあるため、届く範囲にとどめておきましょう。
3. 市販のエアコン洗浄スプレーは危険!?誤ったお手入れのリスク
ネット通販やホームセンターなどで手軽に買える「市販のエアコン洗浄スプレー」。ご自身で内部までキレイにしようとして購入される方も多いですが、実は専門業者から見ると非常に危険なトラブルの原因になります。

自力での内部清掃に潜む危険性
- 洗剤の流し残しによるカビの爆発的増加市販のスプレーは、高圧洗浄機のように大量の水で薬剤を洗い流すことができません。残った洗剤成分がそのまま栄養分となり、かえって施工前よりカビが大量発生するケースが後を絶ちません。
- 水漏れ・排水詰まり浮き出た頑固な汚れやホコリがドレンホース(排水管)に詰まり、結露水が外に排出されず、室内機から壁や床へ水が漏れ出す原因になります。
- 電気基板の故障・発火事故エアコン内部の電装基板やセンサーにスプレーの液体がかかると、基板がショートしてエアコンが故障したり、最悪の場合はトラッキング現象による火災事故につながる危険性があります。
エアコン内部(熱交換器や送風ファン)の汚れが見えたとしても、ご家庭で市販スプレーを使って分解清掃しようとするのは絶対にやめましょう。
4. なぜ「秋(9月〜10月)」のエアコンクリーニングがベストなのか?
多くの方は「エアコンクリーニングといえば、夏本番前の5月〜7月」というイメージを持たれています。実際、業者の利用時期調査でも4〜7月が約48%を占めるのに対し、9〜10月はわずか7.2%しかいません。
しかし、実はプロの空調業者・清掃業者が最もおすすめする時期こそが「秋(9月〜10月)」なのです。
原因となるカビを「発生直後」にリセットできる
夏の間フル稼働して、1年の中で最もカビと汚れが溜まっている状態が「秋口」です。カビが固着・定着する前の秋に根こそぎ洗浄しておくことで、冬の暖房をいつでも清潔な風で使い始めることができます。
予約が圧倒的に取りやすく、希望日時が通る
5月〜7月の繁忙期は予約が殺到し、「頼みたいのに作業は3週間後…」と待たされることが日常茶飯事です。一方、秋口は繁忙期が落ち着くため、自分の都合の良い日時でスムーズに予約枠を確保できます。
施工中にお部屋が暑く(寒く)ならない
エアコンクリーニング中はエアコンを完全に停止し、パーツ洗いのために窓やドアを開けることもあります。真夏や真冬にこれを行うと、作業中お部屋の中が非常に不快な温度になってしまいます。気候が穏やかな秋であれば、施工中も快適に過ごすことができます。
5. プロのエアコン分解クリーニングは何が違う?
「フィルター掃除は自分でしているけれど、業者に頼むと何が変わるの?」と思われるかもしれません。プロによる分解高圧洗浄は、家庭内のお手入れとは次元が異なるメリットがあります。
【家庭用の掃除とプロの分解洗浄の違い】
・家庭の掃除:フィルターと外観の表面的なホコリ除去
・プロの洗浄:本体カバーを分解し、内部の熱交換器・送風ファンを高圧洗浄
1. 内部のアルミフィン(熱交換器)とファンを丸ごと高圧洗浄
エアコンの奥深くにある「熱交換器(金属の細かいヒダ)」や「送風ファン(風を送り出す筒状の羽)」は、ホコリとカビでびっしり汚れています。
プロはエアコンを分解・養生した上で、専用の洗剤と高圧洗浄機を用いて、内部に潜むカビ・花粉・ハウスダスト・油汚れを根こそぎ洗い流します。
2. 抗菌・防カビコーティングで効果が長持ち
徹底洗浄した綺麗な状態の熱交換器に「抗菌・防カビコート」を施すことで、次回の冷房シーズンまでカビ菌の胞子の付着・繁殖を強力に抑制します。
3. 電気代の節約&風量の回復
内部の目詰まりが解消されることで、エアコン本来の熱交換効率と風量が復活します。
実験データでは、プロのクリーニングを実施したことで風速が約40%向上したという結果も出ています。余計な負荷がかからなくなるため、電気代の無駄な高騰を抑え、エアコン本体の寿命を延ばすことにもつながります。
6. まとめ:『エアコンの夏じまい』で冬も清潔&快適な空間へ
長引く猛暑の影響で10月まで冷房を使い続ける家庭が増えた今、エアコン内部のカビリスクは例年以上に高まっています。
冷房シーズンが終わったら、放置せずに以下の『夏じまい』を意識しましょう。
- ご家庭でできること:冷房終了後に「3時間の送風運転」で内部を乾燥させ、フィルターを水洗いする。
- 手に負えない汚れ・ニオイ:カビやニオイが気になる場合は、無理をせず「秋のうちにプロの分解クリーニング」を利用してリセットする。
夏の汚れを秋のうちにキレイサッパリ洗い流し、今年の冬は清潔で心地よい暖房風で、安心・快適に過ごしましょう!
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